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ビタミンCの真実INDEX

ビタミンCの抗ガン作用

ヒトでのビタミンCの抗ガン作用

ヒトでも点滴によるビタミンC投与が腫瘍の成長を遅らせる効果があると報告されています。Padayattyら 16) は腎臓ガン、膀胱ガン、悪性リンパ腫の末期患者にビタミンCを点滴し延命効果があったと報告しています。 また、Driskoら 17) は、ガンの診断から5年後には患者生存率が30%程度であるステージ III (卵巣ガンはステージ IV まで)の卵巣ガン患者でも抗ガン剤とビタミンCの併用により延命効果があったと報告しています。 現在、これらの結果を検証するため米国カンザス大学で臨床試験が進められています。

抗ガン剤の有効性評価は米国の食品・医薬品管理局(FDA : Food and Drug Administration)が第 I -III相の3段階の試験を設定している。 日本でも同様に厚生労働省により第 I -III 相の試験が設定されています。

第 I 相試験は、第 II 相試験に向けた抗ガン剤の推奨投与量を決めることを主目的とし、抗ガン剤投与量を順次引き上げ、副作用の程度を観察しながら安全に投与できる量を見極めます。 第 II 相試験では、実際にガンの縮小率や奏効率(効果の出る患者の割合)、副作用などをみて抗ガン剤の効果と安全性の検討を行います。 そして、第 III 相試験は多くのガン患者を対象として、既存の標準的薬剤との比較や他の薬剤との併用による延命効果などが評価されます 15)

点滴による高用量ビタミンC投与に関するヒト臨床試験は、最近、Hofferら 18) が様々な種類の難治性ガン患者での第 I 相試験の結果が報告されました。 Hofferらは、点滴に含まれる他の成分による影響を考慮し、副作用や毒性の見られない推奨ビタミンC投与量を1.5 g/kg体重としました。 また、難治性リンパ腫患者に対し、亜ヒ酸と1 gのビタミンCを併用して第 II 試験を行いましたが、その有効性は確認できませんでした19)

大規模な臨床試験で高容量ビタミンC投与によるガンの縮小効果は未だ確認されていません。 しかし、既存の抗ガン剤に比べて遙かに毒性や副作用が少なく、薬価も安い(日本では保険適用されていないので非常に高価な自由診療である)ことから、ビタミンCがガン治療に有効であるならば患者や国の経済的負担も少なく、その利点は計り知れません。

今後、ビタミンC投与量、効果のある腫瘍やガンの進行ステージ、他の薬剤との併用効果など検討課題はまだまだ多くあります。 しかし、今回のChenらの報告 5) や他の臨床症例 16) , 18)からも、高容量ビタミンC投与の抗ガン活性について大いに期待されますが、今後、慎重に効果を見極めながら更なる多くの臨床研究が必要です。

 

参考文献

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