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ビタミンCの真実INDEX

ビタミンCの抗ガン作用

ガン細胞を用いた研究

Chenらは、末期ガン患者に1回に10 gのビタミンCを点滴や経口投与することにより、生存期間が延長したとする1978年のCameronらの報告 5) に注目しました。ヒトの試験では点滴から10-100 gのビタミンCを投与することにより、血中ビタミンC濃度は経口投与に比べて30-70倍(6-14 mM)も高値を示すことが分かっていました 6) , 7)。 ビタミンCの経口投与では血液中、間質液(組織細胞間にある液体)ともにビタミンC濃度は0.2 mMで飽和に達します 6) , 8)

Chenら 4) ははじめにヒトやラット、マウスなど43種類のガン細胞と5種類の正常細胞に点滴投与時の血中ビタミンC濃度を想定した0-20 mMのビタミンC濃度に細胞を2時間さらしました。その結果、75%のガン細胞は50%生存率(EC50 , 50% effective concentration)が10 mM以下であったのに対して、正常細胞は20 mM以上の高濃度でも生存していました。

次に、Chenらは悪性度の高いマウス膵臓腫、ラットグリア芽腫、ヒト卵巣腫といった3つのガン細胞と正常な繊維芽細胞を0-10 mMのビタミンC濃度にさらしました。その結果、マウス膵臓腫とラットグリア芽腫は3mM以下のビタミンC濃度でほぼ死滅し、ヒト卵巣腫は3mMのビタミンC濃度で約70%の細胞が死にました。一方、繊維芽細胞は3mM以上のビタミンC濃度では少し細胞死が認められたものの、75%以上の細胞は10mMのビタミンC濃度でも生存していました。

また、ビタミンCと一緒に過酸化水素を水と酸素に分解するカタラーゼを加えることでガン細胞の細胞死は回避されました。Chenら 9) は以前にもほぼ同様の結果を得ていることから、ビタミンCによる細胞死は過酸化水素によるものと結論しました 4)

過酸化水素は細胞膜を容易に 10) 透過します。多くのガン細胞は過酸化水素を分解するのに必要なカタラーゼやグルタチオンペルオキシダーゼなどの抗酸化酵素の量が少ないことが分かっています 11) 。 このことから、ガン細胞は過酸化水素による障害を非常に受けやすく、そのため細胞内でミトコンドリアが障害を受けてATP産生が減少し、細胞死が誘導されたと考えられています 8) , 12) , 13)。 実際に放射線治療や抗ガン剤の一部は過酸化水素を生じ、その毒性によりガン細胞を殺すことが報告されています 14)

 

マウスを用いた抗ガン研究

 

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