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ビタミンC不足が喫煙によるCOPD発症リスクを高める

ビタミンC不足が喫煙によるCOPD発症リスクを高める

COPDは高齢者に多いことから老年病として扱われているが、老化がCOPD発症にどのような役割を担っているのか、検討した科学的データはありませんでした。私たちはCOPDと老化の関係を明らかにするため、ビタミンCを合成できないSMP30/GNL遺伝子破壊マウスをビタミンCの少ないエサで飼育し、老化を加速させました。 この時、老化を加速させたマウスの肺では平均肺胞径の拡大が野生型マウスと比較して早期に出現し、ヒトの「老人肺」と同じ所見が認められました。しかし、COPDの形態的変化である肺胞の破壊は認められませんでした。 従って、老化を速めただけではCOPDを発症しないと考えられます。

COPDは慢性的な喫煙習慣による「タバコ病」、すなわち肺の生活習慣病です。そこで、私たちはSMP30/GNL遺伝子破壊マウスをビタミンCの少ないエサで飼育し、8週間のタバコ煙曝露実験を行い、肺の形態学的変化及び酸化ストレス(酸化ストレスマーカーとしてカルボニル化タンパク質で評価)、アポトーシスの検討を行いました。

その結果、タバコ煙曝露によって、野生型マウスでは肺にほとんど変化が認められなかったにもかかわらず、SMP30/GNL遺伝子破壊マウスではCOPDの主要な病理変化である肺気腫、すなわち肺胞の破壊による気腔の拡大が生じました(図2、3)。

図2
図3

更に、酸化ストレスの亢進(図4)及びアポトーシスの誘導が顕著に認められました(図5)。

図4図5

このように、ビタミンC不足が喫煙によるCOPD発症リスクを高めることが明らかになったのです。
従来、野生型マウスを用いたタバコ煙曝露による肺気腫の誘導には少なくとも6~7ヶ月を要していました。SMP30/GNL遺伝子破壊マウスは1/3という短期間でCOPDを発症するため、新たなCOPDモデルマウスとしてその有用性が期待されています。

COPDの未来

 

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