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ビタミンCの真実INDEX

ビタミンCの不足は老化を促進する

壊血病で死んだからといって、ビタミンCの欠乏が老化を促進したとは言えません。なぜなら、壊血病は病気のひとつであって、老化は病気ではないからです。私たちはSMP30遺伝子破壊マウスをビタミンCを全く含まない餌ではなく、普通のマウス用の餌を用いて飼育した時に壊血病の症状は全く出ないけれども、早くに死亡することを観察していました。餌の成分を詳しく調べた結果、普通のマウス用の餌の中に壊血病にはならないごく少量のビタミンCが含まれていたことが分かりました。私たちの概算では、マウスが1日に必要とするビタミンC量(約7.0 mg)のわずか2.5%(約0.2mg)のビタミンCが餌に含まれていた計算になります。この餌を食べ続けた場合、約6ヶ月で半数(50%)のSMP30遺伝子破壊マウスが死亡しました(図8)。

図8

死亡時の病理所見は、ガンや疾患などは一切認められず、臓器全体が萎縮するヒトの老衰に似た症状そのものでした。一方、普通のマウスは約24ヶ月で半数のマウスが死亡しました。単純に計算するとSMP30遺伝子破壊マウスは、ビタミンC欠乏状態が長く続いたため、約4倍のスピードで老化が進行したことになります。以前からビタミンCには『抗老化作用』があると言われてきましたが、それを裏付ける科学的根拠は今まで一切ありませんでした。今回、私たちのSMP30遺伝子破壊マウスを用いたこれら研究成果がビタミンCの『抗老化作用』を科学的に裏付ける世界で初めての報告です。

老化を速める摂取量の概算

厚生労働省の「ビタミンCの食事摂取基準」によると1日の推奨量は約100 mg(イチゴ5~6個ぐらい)とあります。この量を基準にして、SMP30遺伝子破壊マウスでの実験結果を適用すると、100mg の2.5%である2.5 mgのビタミンCしか摂取しない期間が長期的に続いた場合、老化が速く進行することになります。ここで、気を付けなければならないのは、ビタミンCの体内貯蔵量はかなりあるため、数日間ビタミンCを全く取らなかったとしても直ぐに老化が速く進行することは無いということです。あくまでも長期的にビタミンCを取らなかった場合に限ります。私たちの概算では、1日に2.5mgのビタミンCしか摂取しない期間が約3年間続くと老化が速く進行し、死亡する人が出てきます。また、約13年で半分の人が死亡する計算になります(図9)。ただし、これはあくまでも遺伝子破壊マウスでの実験結果の計算値をヒトに当てはめた場合で、必ずしもヒトで同じことが起こるという保証はありません。

図9

ビタミンCを多く含む食材

 

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